『フェーヴになったフランス菓子の食れぽ』其の2

〜Pierrot Gourmand(ピエロ・グルマン)のキャラメル味のロリポップ〜

フェーヴになったフランス菓子の食れぽ、第2回!


こちらは 1999年 ARGUYDAL社製、お菓子のフェーブシリーズ。

チュッパチャプスやHARIBO、Malabarの風船ガム、リコリスキャンディなど、フランスで親しまれてきたお菓子がフェーヴになっています。

実際のお菓子そのものがモチーフになっているところが面白いです。
Ira PARK分類ではヴィンテージフェーヴ。(1990年代以前に製造されたものをヴィンテージとご紹介しています)

そして今では、コレクション(フルセット)としてはなかなかのお値段で取引されています。
高い評価を受けているんですね。

そんな華やかな面々の中で、ひときわ地味…と言ったら大変失礼ですが、
茶色い雫型の物体に棒がついているという、なんとも素朴なキャンディのフェーヴがあります。

それがこちら。SUCETTE CARAMEL(シュセット・キャラメル)と台座にありますが
Pierrot Gourmand(ピエロ・グルマン)のロリポップ(棒付きキャンディ)を指していると思われます。


見た目は本当にシンプルで、キャンディに紙をくるっと巻いて両端をきゅっとねじってあるだけなんですが、すごく美味しいです。

濃厚で、ミルクとバターをしっかり感じるキャラメル味で、想像していたよりもかなりリッチ寄りな味でした。

それもそのはず、現在のミルクキャラメル味は原材料の53%がフレッシュミルク。

ミルクは製造工房の近くにある生産者から仕入れているという質へのこだわり。

味は本気だぞ!

ピエロ・グルマンの棒付きキャンディ誕生物語

公式サイトによると、1924年、創業者Georges Evrard(ジョルジュ・エヴラール)氏が、手を汚さずに食べられるよう、お菓子に棒をつけることを思いついたそう。

Pierrot Gourmandでは、これを「最初のsucette(棒付きキャンディ)の誕生」と紹介しています。

当時は、小さな木型で羽根のような形に成形し、マダガスカル産の籐の棒をつけていたんだとか。

現在も、この独特な形は健在。

ティアドロップ型というか、羽根型というか。

これが実に舐めやす〜い。

細いキャンディの先から口の中にシュポッと入っていくんですね〜。つい棒を動かしてしまいます。

「棒をつけたら食べやすいんじゃない?」という100年前のアイデア。今ではキャンディ界の常識みたいになってるけど、当時としてはなかなかのレボリューションだったんですね。


ピエロと月

そして個人的に大好きなのが、このPierrot Gourmandの世界観です。

ブランドのシンボルは、三日月に腰掛けたピエロ。

Pierrot Gourmandというブランド自体は1892年にパリで始まり、1899年には、三日月に座ったピエロがコロンビーヌにお菓子を渡そうかどうしようか迷っている姿がブランドのアイコンになったそうです。

ピエロと月という組み合わせ、フェーヴでもよく見かけます。

どこか夢の中のようで、ちょっと寂しげで、でもロマンチック。

そしてPierrot Gourmandからは、ブランドそのものをモチーフにしたフェーブのシリーズも作られています。
2001年 Prime社製 Pierrot gourmandシリーズ

キャンディを持ったピエロ、ラッパを吹くピエロ、牛と一緒のピエロ……
並べてみると、それはPierrot Gourmandの小さな世界。

せっかくなので、本物のキャンディと一緒に記念撮影してみました。

すっごい可愛かった。

普段はフェーヴについて書くときは「可愛い」は使っても1回くらいにして、他の言葉で魅力を表現したいというMy理念(?)があるのですが、今回はもう諦めて、

可愛い〜♡

 

6種類、食べてみた

今回手に入れたのは6種類。


せっかくなので全種じっくり味わってみることにしたんですが、しっかりした大きさなので
食べ終わるまで、なんだかんだ1週間くらいかかりました。

でも、味がそれぞれほんとに完成度が高かったです。

Caramel(キャラメル)/キャラメル味:前述の通り

Pêche(ペッシュ)/桃味:甘み強い。芳醇。ピーチのフルーツ感しっかりしてます。

Citron(シトロン)/レモン味:甘いけど酸味のある、ザ・レモン。ジューシー。大好き。

Grenadine(グルナディン)/ザクロ味:ザクロの独特な香りもそのままに主張が強めの女王様。

Pamplemousse(パンプルムース)/グレープフルーツ味:インパクト弱く思えますが、ちょうどいい甘さで何気にバランスの良い優秀な選手。苦手な人はあまりいなさそう。

Framboise(フランボワーズ)/ラズベリー味:オーソドックスなベリーって感じです。一番思い描いた味に近かったような気がします。

個人的にはやっぱりミルクキャラメルが印象的でした。単に初めに食べたからかも…。

紅茶を飲みながら、ゆっくり舐めるのも良さそうです。

そしてあの疑問が湧いてきました。

ところで、もしかしてこれも日本で買えるんじゃ・・・

調べました。

買えました。(やはりか)

輸入会社さんの企業努力によりeasyに購入可能です。オンラインで…。

取り寄せた意味がどんどん無くなっていく連載、怖い。

ということで、気になった方はぜひ「ピエログルマン ロリポップ」で検索してみてください。
グミなんかも購入できるようで。わーー嬉しいなーー

そしてPierrot Gourmandの公式サイトも、とっても素敵です。

三日月に座るピエロの世界観でできていて、ブランドの歴史を眺めているだけでも世界に浸れます。

それでは、今回の食レポはここまで。

完

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✴︎
Pierrot Gourmand(ピエロ・グルマン)

1892年、Georges Evrardがパリのマレ地区に開いた菓子店「Au Pierrot Gourmand」から始まったフランスの老舗菓子ブランド。

1924年には、羽根型のお菓子に棒をつけた「sucette」を考案。現在も伝統的な鋳鉄製の型を使って、特徴的な形のキャンディが作られています。

代表的なミルクキャラメル味にはフレッシュミルクを53%使用。牛乳は現在の製造地であるコレーズの工房近隣の生産者から仕入れられています。

三日月に座るピエロは19世紀末からブランドのシンボル。
100年以上たった現在も、お菓子とともにPierrot Gourmandのちょっと夢のような世界を作り続けています。



おまけ・・・今日でもヴィンテージ市場で取引されている 「Présentoir publicitaire Pierrot Gourmand(ピエロ・グルマンのキャンディスタンド)」
かつてお菓子屋さんの店頭を彩っていた、陶器製のキャンディディスプレイ。
年代によって顔が違うようです。

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